社会人経験のある方が留学する場合は、語学留学だけではなくキャリアアップにつながるビジネス留学がおすすめです。
まず、MBAと大学エクステンションでのビジネス留学を比較してみましょう。
MBAと大学エクステンションのビジネスコースの違い
MBA
Master of Business Administrationの略で、いわゆる経営大学院のことです。
①期間と費用
アメリカの場合、MBAの期間は2年間が一般的です。その間仕事をせずに学費・生活費をまかなうとなると、1千万円ほどの支出を覚悟しておく必要があります。2年間の仕事のブランクと大金を払ってまでMBAを取るほどに、その後のキャリアパスがMBAを必要としているのかを自問してみる必要があります。
②入学の難易度
ある程度価値のある有名大学のMBAに入学するには、履歴書やエッセイ、TOEFLのほか、GMATというMBA用の大学院試験で高得点をマークする必要があります。このテストは英語のネイティブスピーカーでも頭を抱える英語の試験や数学の試験(もちろん英語)などです。
③卒業後の進路
一時期の「MBAさえあれば」というほどのインパクトはなく、一部の外資系コンサルティングや金融分野の企業を除けば、MBAが特に就職に有利になるということはない傾向です。MBAがあふれている時代のせいか、卒業後にMBA非保持者と同等の仕事をするケースもみかけます。
企業からの評価については、BLOGOSの「MBAの肩書は日本ではどこまで重視されるのか」にも詳しいのでご一読をおすすめします。一方、将来経営系の博士号を取得したり、大学の教壇に立つなど、アカデミックの道を模索している方は有名大学のMBAに行くことをおすすめします。
大学エクステンションのビジネスコース
一方UCSDなどの大学エクステンションは、一般的にアメリカの社会人が仕事帰りに通うキャリアアップのためのプログラムです。MBAのような学位はつかないものの、有名大学で優秀な講師陣のもと、現地の社会人と一緒にビジネスが学べるのが特徴です。
①期間と費用
大学エクステンションが提供するビジネスプログラムは半年から1年で完結します。学費は半年で9,000ドル、1年間で16,000ドル程度。生活費なども含めると4万ドル程度は準備しておきたいものです。1年以下のプログラムで仕事のブランクも短く、学費も抑えられるのも社会人にとって魅力的です。
②入学の難易度
UCSDエクステンションの場合、TOEICの点数、大学時代の成績などの条件がクリアできれば入学できます(GMATやTOEFLは不要)ただし授業の内容はケーススタディなどMBAと遜色ない内容のものも多く、教師陣もMBAで教鞭をとっていたり、自ら経営をしているビジネスマンたち。英語力は高いに越したことはありません。
③卒業後の進路
日本に戻らずアメリカでキャリアパスを作りたい人にとっては、OPT(アメリカで英語以外のものを9ヶ月以上学ぶと1年間アメリカで働ける許可)をとることができるのでアメリカでの就職活動にも有利に働きます。履歴書に有名大学でビジネスを学んだという経歴がつき、現地でも評価されます。
日本での評価も「語学だけではなくビジネスを学んできた」という確かなものです。その証拠にUCSDのビジネスマネジメントの卒業生は卒業後、アメリカ・日本をはじめとする地域のあらゆる分野で活躍しています。
以上をまとめると、ビジネス留学に大学エクステンションを選ぶメリットは
①アメリカ有名大学の優秀な講師陣によるビジネスコース
②日本での企業側からの評価も確かで卒業後の就職にも有利
③1年以下のプログラムで仕事から離れる期間も短い
④学費も20,000ドル程度
⑤アメリカで働きたい人へのキャリアパスになる
といったところでしょうか。実際エクステンションの卒業生もMBAと迷った末にエクステンションを選んで来ている方がほとんどです。
UCSDエクステンションのビジネスプログラム
ビジネスマネジメント(6か月・9か月)
ビジネスアドミニストレーション(3か月・6か月・9か月)
ビジネスインテリジェンスアナリシス(3か月)
デジタルマーケティング(3か月)
リーダーシップ&マネジメント(3か月)
プロジェクトマネジメント(6か月)
TEFL(英語教授法)